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特別企画

「神クズ☆アイドル ~ZINGSベル! ファンミーティング冬の陣~」イベントレポート

一ノ瀬謹和

『けいどろ』ファン活動やTwitterから見えてきた作家としての本質

怪盗マニアの純情警部と、怪盗の正体を隠す少年巡査によるラブコメ漫画『錦田警部はどろぼうがお好き』(著・かんばまゆこ)の熱狂的なファンとしての側面もある肘樹先生。
朝も夜もない無差別ダイレクト・マーケティングによって「自作の宣伝よりも『けいどろ』の宣伝のほうに熱がこもっている」とファンから心配されるほど捨て身の応援スタイルを貫き、数多くの人間に『けいどろ』を布教したことで知られている。
(実は「yomina-hare」における『神クズ』記事においても、アフィリエイトで売れているのは何故か『神クズ』よりも『けいどろ』なのだ)

今回はそんな肘樹先生を狂わせる魔性の漫画『けいどろ』についても尋ねてみた。

肘樹
え、『けいどろ』の話していいんですか(笑)!?

肘樹先生を語る上で外せないのと思うので。

肘樹
『けいどろ』に出会ったのが、去年の5月だったんですけれど、『けいどろ』読んだときに、今まで知らなかった自分が許せないくらい、これを読みたかったんだ! って思ったんです。それを知らない人が世の中にいると思うと、いてもたってもいられなくなって、大暴れしたんですよね。それで、読んでもらったら、みんな「これが読みたかった!」って言ってくれるんです。
その言葉に「これなんだよな、使命って……!」 って思って(笑)。当時は漫画を描きながら、仕事をしながら、『けいどろ』の話をしながら……だったんでめちゃくちゃ忙しかったんですけど、凄く楽しかったですね。
『けいどろ』を通して、「オタクとして狂うと、ここまで元気になれるんだ」ということを再確認できて『神クズ☆アイドル』描くときにも、ほんとこれ! と思いながら描くことができるようになったと思います。

スピード感がすごいですよね。noteに『けいどろ』の記事を上げてるのが、5月の15日ですからね。



ラブコメが必要な人生を送る全ての人へ~錦田警部はどろぼうがお好き~

肘樹
物事広めるのに「ここに全部書いてあるから読んでくれ!」っていうものを一個用意したほうが、人に勧めやすいだろうなって思って書いたんですよ。

そういうスピード感とか、これを「とにかく読んでくれ!」みたいな押しの強さって作品にも現れてるなと思います。noteを読んでも感じるんですけれど、めちゃくちゃテキストが上手くて、その言語センスはキャラの掛け合いでも炸裂しているなと。

言葉のドライヴ感がすごい

本間
台詞は本当にお上手です。今のオタクがどういう言葉を、どういう文脈で使っているかのキャッチアップがすごく速いので。

肘樹
Twitterで仕入れて、即出荷という。

本間
そうですね(笑)。でもなかなかできないですよね。言葉を自分のものにするって時間が掛かりますし、そこはセンスですよね。反射神経だったり。

肘樹
今のオタクって、流れてきた言葉をパッと使いこなすスピード感が求められているじゃないですか。Twitterの価値観ではオモロTweetをした人が偉くなるので、そこで勝ち上がるにはスピード感を手に入れなければならない(笑)。

本間
「今」を描いているというのは間違いなく肘樹先生の強みだと思いますね。来年読んだら古く感じるかもしれない言葉も恐れずに出していってほしいです。

サプライズバースデー!

イベントもたけなわとなったところで、トークショー翌日が誕生日だった肘樹先生にバースデーケーキのサプライズイベント。ファンによる黄色のペンライトに照らされ、「自分が過ごしてきた誕生日の中で一番かもしれない」と、感無量の表情になる肘樹先生。その後は肘樹先生とファンの質疑応答などを交え、終始和やかな雰囲気に包まれながらイベントは終了した。

仁淀くんとアサヒちゃんがデザインされた特製『神クズ』ケーキ!

『神クズ☆アイドル』は現在『月刊コミックZERO-SUM』で第2部が連載中。WEBマンガサイト「ゼロサムオンライン」での、第2部のWEB配信も12月よりスタート! 第1部をWEBで読んでいたファンは、是非チェックしてほしい。



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©いそふらぼん肘樹/一迅社2019
写真撮影:BOOKMARK浅草橋