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作家インタビュー

『剥き出しの白鳥』鳩胸つるんインタビュー 「『ToLOVEる』よりも裸」から白鳥くんは生まれた

籠生堅太

『ToLOVEる』より裸だけど、思いっきり上品に

容姿端麗、頭脳明晰、スポーツ万能、おまけに父親は外交官というパーフェクトなイケメンは、じつは「ゴリゴリの露出狂」だった。
そんな斬新すぎる設定が、読者の心に深く突き刺さる『剥き出しの白鳥(はくちょう)』。漫画誌アプリ「少年ジャンプ+」での連載開始以降、読者に衝撃を与え続ける本作の単行本が3月2日に発売された。




『剥き出しの白鳥(はくちょう)』鳩胸つるん
異端の「露出狂」漫画は、王道少年漫画だ!


「yomina-hare」では、刊行直前のタイミングに著者である鳩胸つるん氏を直撃。イケメン露出狂というキャラクターを生み出した鳩胸つるんとは何者なのか。まだ誰も知らない作家の素顔に迫った。

「下品」の対極にあるもの、「別マ」

イケメンが、じつは「ゴリゴリの露出狂」というのは、かなりインパクトのある出だしだったのですが、どのようにして『剥き出しの白鳥』は生まれたのですか?

イケメンが脱ぎ、学園を飛び回る。そのインパクトは一度見ただけで忘れられない

鳩胸
僕はもともと「ジャンプSQ.」という雑誌で連載を目指していたんです。月刊誌のなか、短いページ数のギャグ漫画で目立つにはどうしたらいいかってすごく考えていて。

たしかに月刊誌というと、長いページ数をじっくりと読むタイプの作品が多いですからね。

鳩胸
悩んでいるうちに担当の玉田さんから「登場人物が全員全裸の漫画を描こう」っていうキラーパスがきて。

玉田
『To LOVEる-とらぶる-ダークネス』が、当時は「ジャンプSQ.」の看板作品だったんですね。なので発想のスタートしては、『To LOVEる-とらぶる-』よりも裸の漫画を作ろうと

矢吹健太朗先生も、まさか自分の代表作が『剥き出しの白鳥』を生み出すきっかけになっているとは思わないだろう

そのアイデアを聞かされて、鳩胸先生としては。

鳩胸
「いいですね!」って言いながらも、超不安でしたね。「全員、裸か。これ2話で飽きるな」って。
それで全員だと辛いけれど、ひとりに絞れば……っていう流れで白鳥くんが生まれました。「露出狂なのに、思いっきり上品」っていうギャップを付け加えれば面白いと思って。

そう。あれだけ脱いでるのに下品じゃないんですよね。そういったこともあって、先生はきっと女性なんだろうなって思っていました。

鳩胸
こないだ「ジャンプ+」の新年会があったんですが、ほぼ全員に「女性だと思ってた」って言われましたね。

学生時代はバスケットボール部だったという鳩胸氏。ポジションはパワーフォワード

白鳥くんもそうなんですが、女の子のキャラクターの描き方が、すごく女性っぽいなって。

鳩胸
それは僕が「別冊マーガレット」をほぼ全作品模写してたからですね。

「別マ」を!? それはなぜ?

鳩胸
読み切り版『剥き出しの白鳥』を描くにあたって、玉田さんから「絵柄を見つけたほうがいい」ってアドバイスをもらって。それで露出狂の漫画だけど、あまり下品にならないように、その対極にあるものは何かって考えたときに「別マ」かなって。

その結果、今の絵柄が生まれたと。具体的に大きく変わったポイントはありますか。

鳩胸
やっぱり女の子ですかね。違うんですよ、女性目線で描かれる女の子って。圧倒的にかわいいっすよ! かわいさのポイントが、男子が描く女の子とちょっと違う気がしますよね。かわいいっていうポイントでは、男は女に勝てないじゃないですか。その部分はすごく参考になりましたね。

白鳥くんに淡い恋心を抱く燕谷さん。ゲストキャラとは思えないかわいさ

たしかに読み切り版と連載版を見比べると、女性キャラクターは大きく変わった印象がありますね。漫画を描かない人間からすると「絵柄を変えること」の大変さが想像できないのですが、やはり苦労されるものなんでしょうか。

読み切り版より。白鳥くんも女性キャラも、今に比べるとかなりシャープな印象

鳩胸
もともとガチガチに特徴のある絵柄じゃなくて、むしろ個性がないというか。だから玉田さんもアドバイスをくれたと思うんですよね。

玉田
鳩胸さん、もともと8頭身とか7頭身のスラッとした絵を描いてきてくれて、それってギャグ漫画家さんではめずらしくて。

たしかにギャグ漫画というと、頭身の低いキャラクターのほうがパッと思い浮かびますね。「少年ジャンプ+」だと、『とんかつDJアゲ太郎』とか。

玉田
それは鳩胸さんの強みだし、頭身に手を加えてしまうと、作家さんによっては本当に絵が崩れてしまうので。その意味でも「別マ」は最適でしたね。

鳩胸
「別マ」、最初は模写を目的に買ってたんですけれど、がっつり内容にハマっちゃって。普通、雑誌って読まない作品ってあるじゃないですか。俺もう全部読んでましたもん。唯一全部読む雑誌、「別マ」

今も読まれてるんですか?

鳩胸
それが読んでないんですよ。

やはり週刊連載を始められると、なかなかインプットの時間がなくなってしまうと。

鳩胸
いや……。毎月「別マ」の発売日になると本屋に行って、「別マ」手にしてレジまでノンストップなくらい好きだったんですよ。でもある時、購入特典で「イケメンしおり」が貰えるっていうキャンペーンをやっていて。レジで「どれになさいますか?」って聞かれてた時に「あ、これ俺が買う雑誌じゃないな」って急に我に返っちゃって。

ちなみにそのときはしおりは何を?

鳩胸
いや、断りましたよ。「いや、だいじょうぶです……」って(笑)。それ以来、集英社のロビーで読むようにしてます。

結局読んでるんじゃないですか! 「別マ」だと何を読まれてたんですか。

鳩胸
いっぱいありますけど、『町田くんの世界』がダントツで好きで。町田くんがねぇ〜、すごく好きなんですよね。

玉田
次回(4月13日発売号)、最終回です。

鳩胸
え、本当ですか! 終わっちゃんですか。うわ〜!

インタビューの途中ですので、そう落ち込まないでください(笑)。まだお聞きしたいことも残っているので……。

鳩胸
ずっと……ずっと続いてほしかったなぁ……。あとは『君に届け』も好きでしたね。

やっぱり好きだっておっしゃられる作品も清潔感のある作品ですね。

鳩胸
そうかもしれないですね。あまり読んでこなかったんですよね、ああいう作品を青春時代に。だからすごく新鮮でした。



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©鳩胸つるん/集英社
写真撮影:yomina-hare編集部

今回のゲスト

  • 鳩胸つるん

    『剥き出しの白鳥』著者

    愛知県出身、千葉県在住。2015年「ジャンプSQ.」で 読切『剥き出しの白鳥』を発表し、好評を博す。
    2017年12月漫画誌アプリ「少年ジャンプ+」にて『剥き出しの白鳥』連載開始。

  • 玉田純一

    集英社「少年ジャンプ+」編集部

    「ジャンプSQ.」編集部をへて、2017年より「少年ジャンプ+」編集部に所属。
    担当作は『剥き出しの白鳥』『スギナミ討伐公務員』『生者の行進』『見えっぱりシンドローム』『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 魔属魔具師編』(今春開始予定)他多数。