特別企画
「神クズ☆アイドル ~ZINGSベル! ファンミーティング冬の陣~」イベントレポート
一ノ瀬謹和
誰も知らなかった『神クズ☆アイドル』の原点
顔はいいがやる気がない顔だけ男アイドル・仁淀ユウヤと、やる気はあるが肉体がない元人気アイドル幽霊・最上アサヒによる二人三脚のアイドル業を描いたコメディ漫画『神クズ☆アイドル』。

一番右端、夏を満喫しまくってる女の子は幽霊なのだ
2018年の6月の単行本第1巻発売時には「yomina-hare」で紹介したこともあるため、ご存知の方もいるだろう。
実は本作品、今年3月発売の「月刊コミックZERO-SUM」5月号でいったん連載終了を迎えたものの、その直後におこなわれた「次に来るマンガ大賞2019」コミックス部門で第3位をランクイン。
勢いに乗ったまま最終回からわずか5カ月という短期間で連載再開というドラマチックな経緯を辿った、まさに不死鳥のような作品である。
2019年12月にはBOOKMARK浅草橋において複製原画の展示などを行う初公式イベント「神クズ☆アイドル ~ZINGSベル! ファンミーティング冬の陣~」が開催。

イベントは大好評のうちに終了いたしました
最終日となる12月8日(日)には、著者であるいそふらぼん肘樹先生、担当編集者である一迅社・本間氏を交えたトークショーも開かれ、本サイト編集長・籠生が司会を担当。
これまでほとんど語れることのなかった『神クズ』誕生秘話から、担当編集者ですら初めて見る初期キャラデザインなど裏話を聞かせてもらえることとなった。
始まりは冷やかし気分!? 『神クズ』スタートのきっかけ
トークショーが開始すると、自身のメンバーカラーである黄色のペンライトに照らされ肘樹先生が登場(メンカラーを持つ漫画家とは……?)。それに続いて本間氏も壇上に。
肘樹先生は定期的におこなっているWEBラジオの経験もあってか、軽快なトークによって終始ファンを楽しませてくれた。

右から順にいそふらぼん肘樹先生、担当編集者の本間氏、yomina-hare編集長・籠生
「ZERO-SUM」2017年7月号に掲載された読み切り版『神クズ☆アイドル』がデビュー作になるんですか?
肘樹先生、SNSで活発に情報を発信していらっしゃるものの、あまりご自身のことや自作については語られないので、会場に来ているみなさんも「そもそも肘樹先生って何者なんだ!?」「『神クズ☆アイドル』は、どうやって生まれたんだ?」と気になっているかと思います。
そうすると新人賞への投稿や持ち込みやではなく、編集部側からアプローチがあったということですか?
文章を読んで漫画の執筆を依頼するっていうのは、よくあることなんですか?
(会場ほぼ全員挙手)
今日ここに来てる人は猛者中の猛者ですね(笑)。
そうした異例のアプローチを受けて肘樹先生は?
文章を書いていたのに、「漫画描きませんか?」と連絡がきたら、たしかに混乱しますよね。
「ふん、おもしれー女」みたいな感じで。
そうやっておふたりが出会ったわけですが「アイドルもの」というアイデアは、肘樹先生、本間さんどちら側から。

このふたり、とにかく顔がいい
本間さんは、なぜ提案のなかに「アイドルもの」を?
仁淀くんを思わせる設定ですね。アサヒちゃんは?
元々は読み切りの予定だった作品が、連載になったのは。
©いそふらぼん肘樹/一迅社2019
写真撮影:BOOKMARK浅草橋