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『ブルーピリオド』山口つばさ 才能にノウハウで立ち向かう美大受験物語

根本和佳

ゼロから本気で美大を目指せ。ここにはその術がある。

美術とは、才能だけの世界ではない。
上達法にロジックがあるなら、身につけて天才と戦ってみないか……?

絵を1枚も描いたことのないところから目指す美大最難関・藝大。理論、テクニックすべてを駆使して挑む

明日12月22日に単行本第1巻が発売される『ブルーピリオド』は、「アフタヌーン」連載中の美大受験物語。『君の名は』の新海誠氏の初期短編作品を原作とする『彼女と彼女の猫』を手掛けた、山口つばさ氏初のオリジナル作品だ。

退屈な毎日が、1枚の絵で変わる

仲間と朝まで渋谷で遊びまわり、学校では優秀な成績をキープする金髪のリア充・矢口八虎(やぐち・やとら)は高校2年生。実は帰宅すれば机に向かい続けて勉強し、場の空気に合わせたコミュニケーションも考える努力家だ。

だが、八虎にとって毎日は、ゲームのノルマをクリアするような感覚。他人より多くかけたコストに、見合った成果を得ているだけだという。

そんなある日、八虎は出会ってしまった。
目を奪われるような絵にーー。

心ひかれた絵の作者は、才能ではなく努力の結果だと言い放った

美術部の先輩は、その美しい絵が、単なる才能ではなく「努力と技法を積み重ねてつくり出された結果」であることを教えてくれた。

美術とは、天才がインスピレーションだけで仕上げるものではなかった。
ロジックを積み重ねて“表現したいこと”をキャンバスに落とし込んでゆく、技術と工夫の世界だったのだ…!

本物のように見せるため、ときには「ウソ」を描く。美術の知識や美大受験の傾向などの情報も満載だ



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努力家が、“好き”を手にしたらーー


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©山口つばさ/講談社