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『となりのバカと続く嘘』あむぱか 嘘で毎日キスをする幼なじみ じゃあさっさと付き合えよぉ!

たまごまご

嘘つく彼女も、わかってる彼も、告白できなくていっぱいいっぱい

定期的に異性の唾液を摂取しないと、呼吸困難になって死んでしまう。
……と少女・悠里(ゆうり)をつき、幼なじみの少年・大志(たいし)にキスをし続けて、もう5年。

そんな病気あるかー!
もちろん大志にはバレバレ。それに気づかず悠里は今日もキスをする。
ふたりとも自分の本当の気持ちを告白できないまま、嘘の日々を送っている。

「これがなかなかやめられない」と思っちゃうヒロインの性分がすごい

自主制作漫画誌展示即売会・コミティア同人誌として頒布されたあむぱか氏による『となりのバカと続く嘘』。その後、竹書房の4コマ誌「まんがくらぶ」で連載され、明日8月7日に単行本が発売される。




書店員による『となりのバカと続く嘘』レビューはこちら

嘘つきで変態嗜好なカノジョ

悠里が嘘をつき、大志も嘘と知りつつそれに乗る、そしてふたりは正直に「好き」と言えずじまい……という繰り返しが楽しいラブコメディ。
恋のライバルが現れるでもなく、ふたりがどうするかだけに話が終始しているので、安心してニヤニヤできる作品だ。

悠里は何かあれば、とっさに嘘をついてしまうのがクセになっている。焦ると嘘に嘘を重ねて、どつぼにはまっていく。
なかなか正直になれないのは、大志に恋をしているのが恥ずかしいからと、毎日キスできるという現状に流されているから。
足が痛んでおんぶされた次の日、つい嘘をついてまたおんぶしてもらったことすらもある。

間接背中……ちょっと考えたことなかった。天才と変態を行ったり来たり

大志との接触に関しては、かなり暴走気味。
彼のリュックを抱えることで、「間接背中」という発想をする彼女。天才だと思う。
大志の布団と枕のにおいを嗅ぎまくったり、体操服をしゃぶって味わったり。かなりヘヴィな変態行為を繰り返す。

大志の部屋は、悠里にとっては宝の山。それがお隣さんにあるなんてチートか

かなりこずるい悠里だが、そこがかわいらしさになっている。
嘘と変態行為は、彼女が常にテンパっているのが原因だ、と強調されることでかなりマイルドにされている。そこに恥じらいの赤面効果と、身長の小ささからくる見上げ目線が加えられたことで、小動物的な愛嬌を持つキャラに仕上がっている。



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うちの幼なじみはバカだ


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©あむぱか/竹書房