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『サイソウラヴァーズ』江唯みじ子 娘を殺したのは私?自分自身と未来を変えるSFラブストーリー

小林聖

「お前は将来、娘を殺す」残酷な未来を変えるため、母親は変わる

「あのとき別の選択をしていたら……」。
そんなことを考えたことのある人は、たぶんたくさんいるだろう。そういうやり直したい瞬間は、誰の人生にもひとつやふたつあるだろう。

ある日、夫から告げられたのは、自分が娘を殺すという信じられない未来だった

明日4月13日に発売される江唯みじ子氏の初単行本『サイソウラヴァーズ』は、ある家族の「やり直し」をテーマにしたSFラブストーリーだ。

未来を変える=自分自身を変える

昨年からスタートした「Kiss」「BELOVE」「ITAN」「ハツキス」、講談社の少女漫画誌4誌合同の新人賞「オトナ少女漫画大賞」で第1回大賞を受賞し、「Kiss」で連載となった『サイソウラヴァーズ』。物語はある夫婦の出会いからはじまる。

彼氏いない歴半年の主人公・蓮は、合コンで好みど真ん中の雪也に出会い、とんとん拍子で付き合いはじめ、結婚する。順風満帆に思える生活だったが、生まれた娘が1歳半になったとき、雪也から別れを切り出されてしまう。

突然の話に取り乱す蓮に、雪也は自分が未来からやってきたこと、そして彼女が未来で娘を殺したことを告げる……。なぜ未来で娘は死んだのか、雪也の真意とは何なのか、未来を変えることはできるのか……そんなミステリーを軸に物語は進んでいく。

幸せな結婚生活は、かりそめのものだった。穏やかな展開から一転して絶望的な言葉を投げかけられるシーンは、読んでいてもツラさが突き刺さる

「未来を変える」という物語はSFの定番テーマだ。タイムパラドックスの問題や、同じ未来にたどり着こうとする力など、さまざまな切り口で描かれる。

『サイソウラヴァーズ』の面白さは、「未来を変えること」が「自分を変えること」とつながっている点だ。



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自分を変えたいときに必要なもの


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©江唯みじ子/講談社