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モノの声を聞いて直す少女の、レトロ修理屋物語

少女は機械の男と町で修理屋を営んでいた。
彼女はモノの声を聴くことが出来る。壊れたモノに語りかけ、過去をたどり、心を癒やす。

機械が発達した、近代日本のような世界観が魅力

「サイコミ」で連載中の佐々木尚(ささき・なお)氏のデビュー作『宝灯堂機譚』単行本第1巻が明日11月30日に発売される。

モノに語りかけ修理をするお仕事

服装や物品は明治・大正風。しかし科学文明は大きく発展し、機械人形(カラクリ)がそこらじゅうにいる、一風変わった世界が舞台。
識見宝(しきみ・たから)は、宝灯堂(ほおずきどう)の店主の17歳。男性型カラクリのホオズキと一緒に修理業を営む女の子。

店には、色々な修理の依頼がやってくる。
持ってきた人たちはそのモノが何かを考えているなんて思いもしない。
宝はモノに話しかけ、何があったのか何を感じているのか、耳を傾ける。

宝はあらゆるモノと会話することで修理の手立てを推察する

手先が器用なホオズキが壊れたパーツを直し、宝が真剣に向き合ってモノの思いを聞く。
外科とセラピーを両立させたような仕事だ

彼女にだけ聞こえるカラクリの声

モノの心を救いたい、という信念で駆け回る宝の活躍がとても小気味いい作品。
事件に首を突っ込む彼女をホオズキがサポート。推理とアクションのバランスのいいバディものだ。

第三者からみたホオズキは、主の宝に忠実な、意思のない機械人形

そもそもホオズキは、周囲から見たらただの人形。
しかし宝から見れば意志のある、人間とほぼ変わらない存在。
『宝灯堂機譚』はこの視点のギャップを、並行して描いている。



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モノと人との別れ & 試し読み


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© Cygames/Nao Sasaki