明日発売の新刊レビュー
『TAMATA』茅ヶ崎麻 無敵の巨乳ウェイトレスは、弾かれ者たちのジャンヌ・ダルク
たまごまご
ひとりで仕事を全てこなすアクションヒロインの凄腕繁盛記
「カフェ・夕飯」を、たったひとりで切り盛りする少女、田俣澄(たまた・すみ)。
長身巨乳のウェイトレス姿。目にも留まらぬ速さで調理。落ちそうな皿は華麗に全てキャッチ。店内で暴力行為を働く人は、ちょちょいとひねってお帰りいただきます。
ご近所スーパーヒロインの誕生だ。
ヤングジャンプ連載権争奪・シンマンGP2016 season2で優勝し、見事初連載を勝ち取った茅ヶ崎麻(かやがさき・あさ)氏の痛快カフェアクション『TAMATA』、その単行本第1巻が、明日9月19日に発売される。
今日もアクロバティックな田俣さん
全メニュー15分で作れ、といったどんな理不尽でも完璧にこなす店主兼ウェイトレスの田俣さん。
調理も接客も会計も経営も、全部ひとりでこなす超人。大胆なパースをつけて描かれる彼女の動きは、とにかくスピーディー。オムライスにケチャップをかける姿すらもスタイリッシュだ。
彼女は別に、正義の味方ではない。
「店に迷惑をかける人」「自分が信頼した人間を傷つける人」を許さないだけ。
基本、相手の攻撃を受け流して倍返しする、正当防衛スタイル。殴りかかろうが、ものを投げつけようが、田俣さん避ける、受ける、切り返す。カウンターで一発KO。
猛スピード窓拭きなど、予想外なところからアクションを繰り出してくる。
店の仕事から格闘まで、多くは語らず即最適な行動を取る彼女は、「店を守る」という理念から絶対にぶれず、独自の勧善懲悪を貫いている。
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©茅ヶ崎麻/集英社