特別企画
誰も知らなかった新人賞の裏側を全部見せ! モーニング・ツー×ITAN即日新人賞 その5レポート
籠生堅太
モーニング・ツー×ITAN即日新人賞を制したのは
最終選考にのこった7本の中から、「モーニング・ツー」「ITAN」それぞの受賞者を選ぶ。賞はふたつ。賞金10万円と雑誌掲載権が与えられる大賞と、賞金5万円が与えられる優秀賞だ。青年誌である「モーニング・ツー」と女性誌である「ITAN」、どちらに選ばれるのかは、投稿者にとっては大きな分かれ道となる。
実は前回の即日新人賞では、2名の大賞受賞者それぞれをどちらの雑誌に載せるのかで、ITAN編集長・岩間氏と当時のモーニング・ツー編集長との間で壮絶なバトルが繰り広げられたのだが、今回は比較的すんなりと両誌の受賞作が決まり、会場に拍手が巻きおこる。
「モーニング・ツー」大賞 『Planet Eagle』鳥取砂丘
「モーニング・ツー」大賞 『Planet Eagle』鳥取砂丘 https://t.co/RDEidFYsxc
— yomina-hare (@yomina_hare) 2016年8月29日
「ITAN」大賞 『魔女と怪物』吉村あまぐ
「ITAN」大賞 『魔女と怪物』吉村あまぐ https://t.co/5NuY2lBhlo
— yomina-hare (@yomina_hare) 2016年8月29日
「モーニング・ツー」「ITAN」それぞれの優秀賞
「モーニング・ツー」優秀賞 『まどからマドカちゃん』福田やすひろ
「モーニング・ツー」優秀賞 『足長ギイの帰還』『流行り神プロトコル』中村朝
「ITAN」優秀賞 『黙せる詩(うた)』秋津那由子×望月カイコ
即日新人賞は、エンターテイメント
大賞受賞作品は、近日「モーニング・ツー」、「ITAN」それぞれの雑誌に掲載予定とのこと。続報を待ちたい。そして優秀賞、また惜しくも受賞に至らなかった作品の作者も、編集部との繋がりを得た。即日新人賞への投稿をきっかけに「モーニング・ツー」で連載をスタートさせた『アニメタ!』の花村ヤソ氏の例もある。どの作家も次の作品を見てみたい。
自分が普段、慣れ親しんでいるものの裏側を覗き見てみると、そこには想像もしなかったドラマが潜んでいるもの。私たちが普段手にとっている作品も、このような熱いやりとりのすえ生み出されているのかと思うと、よりいっそう愛おしくなる。
漫画について、プロの編集者が意見をぶつけあう様子は、もはやエンターテイメントと呼べるものだった。「漫画家になるための手段」という従来の漫画新人賞に、まったく別の側面を見出した即日新人賞。受賞作家についてはもちろん、イベント自体の今後にも注目していきたい。
取材・撮影:yomina-hare編集部
取材協力:コミティア実行委員会