明日発売の新刊レビュー
『机上の九龍城』長沢13センチ 喧嘩よりも下ネタとエロ。ヤンキーだって男子高校生だ
小松良介
チャンピオン流のハイブリッド会話劇
作品の舞台は関西。もちろん会話はすべて関西弁である。男たちによる会話劇中心の漫画はこれまでにも多数あるが、秋田書店といえば近年のモデルケースに同じ関西弁による会話劇で『セトウツミ』がヒットを生んでいる。
『机上の九龍城』は、さらに“不良もの”という同社の十八番をプラスしてハイブリット化した。九龍城たちのトークは下ネタだけにとどまらず、ヤンキーあるあるからギャップ萌えを狙ったペット談義など多岐にわたり、回を追うごとにボケもテンポもキレが増している。
いつの間にか読んでいる自分まで「もしも“おっぱいもみもみライセンス”をもらったら…」などと妄想に加わってしまい苦笑が尽きないが、そんな中毒性を持つ漫画であることは間違いない。
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©長沢13センチ(秋田書店)2017