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『お稲荷JKたまもちゃん!』ユウキレイ J(実は)K(キツネ)を見守るだけで笑顔がこぼれる

小松良介

誰もが夢中のJKの正体はキツネ?

京都からやってきた転校生の伏見たまも。通称、たまもちゃん。

一見、ふつうの女子高生と思いきや、どこか様子がおかしい。
頭からはケモミミが生え、全身はフサフサな体毛、手はプニプニの肉球付きで、お尻からはモフモフと尻尾が伸びている……。
どう見ても人間じゃない。

どこからどう見てもキツネである

何を隠そう(隠れていない)、たまもちゃんは女子高生じゃなくて「実はキツネ(JK)」。
その正体は、京都の有名な稲荷信仰の総本社・伏見稲荷大社からやってきた“神使(しんし)の白狐(しろぎつね)”なのだ。

ユウキレイ氏が「ComicREX」で連載している『お稲荷JKたまもちゃん!』は、人間界にお忍びでやってきた狛狐(こまぎつね)の楽しい学園生活を描いたハートフル・コメディ。
明日9月27日には待望の第1巻が発売される。

みんなに見守られるたまもちゃん

実際、伏見稲荷大社には4体の狛狐がいるという。それぞれ稲穂・巻物・鍵・玉をくわえていて、主祭神の稲荷大神に仕えているそうだ。

たまもちゃんは、その中で鍵をくわえた狛狐さん。作中では4姉妹の次女という設定だ。
いつも境内を楽しそうに歩く修学旅行の学生に憧れていた彼女は、思い立って人間に変化してしまう。稲荷様から「正体がバレたら絶許!」と条件付きのお許しを得て、都心のとある高校にやってきたのだ。

たびたび正体を見せてしまうたまもちゃん。空気を読む友人たちに少し同情してしまう

『お稲荷JKたまもちゃん!』の面白さは、ここまで説明した彼女の背景が、学園の生徒たちに全部バレているところにある。

変化術が未熟なおかげで見た目は中途半端。しかも、転校初日から居眠りしてしまった彼女は、授業中に寝言で自分の正体を洗いざらい暴露してしまう。
当然、彼女はそのことを知る由もなく、むしろいたたまれなくなったクラスメイトたちが、気付かないフリをすることに……。

たまもちゃんを送り出した稲荷様もまた、彼女が心配で仕方がない。
彼女の転校前日にクラスメイトの枕元に立って「面倒を見てあげなさい」とお告げしたり、たまもの姉である狛狐・てんこに様子を見てくるよう命じたり。
何という優しい世界……!

神様ですら魅了してしまうたまもちゃん



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たまもちゃんがとにかく尊い(真顔)


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