明日発売の新刊レビュー
『清く正しく、偏愛しますっ!』みたありさ 好きすぎて偏った恋。青春はストーカーだ!
ふな
多くを望まない恋だったのに
ほのかの恋は、後ろから追いかけていく恋だ。両想いになれなくても、瀧川が幸せならばそれでよい。
そう考えていたはずなのに、一緒にいる時間が増えるにつれ、少しずつほのかに変化が表れる。
一緒にいたい、話がしたい、触れたい。
そんな欲が、ほのかに生まれるようになっていた。
見ているだけでいい。
そんな考えが、溢れていく「好き」という感情に、覆えされる瞬間がたまらない。
自分自身にもコントロールできない気持ちだからこそ、恋は見ている人さえドキドキさせる。
自分の感情に戸惑うほのかは、驚くほどかわいくて、思わず魅入ってしまうのだ。
ほのかのストーカー気質な発想を眺めていたい一方で、瀬川からの気持ちを求めて葛藤する姿も見てみたい。そんな複雑な心境になってしまう。
読み進めるうちに、ほのかの恋を偏愛してしまっているのかもしれない。
小学館 (2017-11-10)
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©みたありさ/小学館