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根本和佳

粉砕! 爽快! 手の施しようがない、愛すべきおバカたち

そんな強烈な個性を持つメンバーが、残念な部分をさらけ出しまくり、追いつかないほどのツッコミの嵐で叩き合う! 
隼人を殴りつける桃子のシャツインを糾弾してる詩世は今そこ指摘しとる場合か〜い! みたいな、収拾つかない笑いのメッタ刺し状態!

ところで「おしゃれ」って、よくわからない。

こなれ感とはなんだろう。カジュアル感とは違うのだろうか。
洋服店では無言で集中して買い物をしたい。
「質問の多い洋服店」って書いてみたら、なんかこわい。
「ハサミの音を楽しむ無言美容院」は、あったらいいけどやっぱりこわい。
インスタ映えのために注文されたパンケーキが冷めてますよ。

そんな私たちが「ここがヘンだよおしゃれ民!」と思っていることを、あるある的にネタにしつつ粉砕していく爽快感は、1巻まるごと一気読みさせてしまうパワーがある。

スピード感あふれるやりとりがたまらない!

「おしゃれ」を身にまとった(はずの)彼らが、こんなに残念で、とってもおバカなのはなぜだ?もしや、「おしゃれ」とは、おバカのエッセンスなのではないか…?

シェアハウスの住人たちと比べると翼くんは、根っからダサい
パンツはサスペンダーでギュギュッと上げ、どこで売ってるのか知りたくなる謎シャツを激しくイン。さらにパンツも靴下にイン。
でも、いい子だ。顔もすごくかわいい。髪をすいて服を着替えればモテちゃったりもする。だけどやっぱりダサい。残念すぎる……って、同居人たちといっしょじゃん!

あかぬけたい翼くんは、この家で暮らすべくして入居した、選ばれし“残念キュートくん”なのかもしれない。



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©小花オト/小学館