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作家インタビュー

『剥き出しの白鳥』鳩胸つるんインタビュー 「『ToLOVEる』よりも裸」から白鳥くんは生まれた

籠生堅太

手の演技の細かさが、全体的なポージングを決める

さきほど「2話で飽きちゃう」という言葉が出ましたが、たしかに「学校にひとり露出狂がいる」というネタだけでは、ちょっと読み切りっぽいですよね。連載でやることに不安は。

鳩胸
いやー、もう不安しかないですよね! 出落ちだっていうことは自分でもわかっていて。じゃあ出落ちじゃなくするのかって言ったら、それも違うと思って。理想としては、毎回出落ち、毎回最終回

でもそれだと連載を続けるのは、かなり大変なのでは。

鳩胸
じつは『剥き出しの白鳥』は、最初1巻だけの予定だったんですよ。そうすると多くても11回くらい。「まあ11パターンくらいなら出せるだろう」とノリノリではじめたんですが、続刊することが決まったので、今すごく困っているところですね。

嬉しい悲鳴ですね。続刊が決定した裏側ではどんなことが。

鳩胸氏と二人三脚で作品を作り続ける担当の玉田氏

玉田
1話を掲載したら、とにかく反響がものすごくて
「少年ジャンプ+」には作品を応援する「いいジャン」という機能があるんですが、コメントにも「いいジャン」をつけられるです。他の作品だと一番「いいジャン」をもらえるコメントでも3,000「いいジャン」くらいなんですが、『剥き出しの白鳥』は5,000を超えていて。

どんなコメントが目立ちましたか。印象に残っているものとか。

玉田
主に作品へのツッコミですよね。読んでいてやっぱりツッコみたくなるんでしょうね。どう考えたっておかしいですから。「いや、見つかるだろ!」シーンもけっこうありますし。

これで顔が隠せるならば、掃除の時間はたいへんなことになってしまう

鳩胸
作中にツッコミいないから、読者がやってくれてありがたいです

そうやって続刊も決まり、逃げ切る道も塞がれたわけですが、ネタってどこから探してくるですか?

鳩胸
ありとあらゆるものがネタですよね。露出狂だけだと、やれることがめちゃくちゃ狭いですよ。そのかわり露出狂に、何かひとつ要素を足すとそれだけでネタになんですよ。
あとはやっぱり躍動感のある動きは参考になりますね。ちょっと前までオリンピックも盛り上がっていましたけれど、第5話ではスピードスケートの動きも取り入れていましたし。

玉田氏「投稿作からキレのある動きが印象的でした。それがここにつながってる」

やはりスポーツを参考にされることが多いんですか。

鳩胸
近所に図書館があるんですけれど、スポーツ系の雑誌はだいたい目を通しますね。特にバレエ

あ、やっぱりバレエは意識されているんですね。「白鳥」だけに。

鳩胸
バレエは本当に見たことない動きをするので、参考になりますね。人ってこんな動きができるんだ! こんなに関節曲がるんだ! っていう驚きがあります。しかも美しく。あとは手ですよね。

手?

鳩胸
手の演技の細かさですね。それが全体的なポージングを決めちゃうというか、表現が変わってきちゃうというか。そういうところは『剥き出しの白鳥』でも意識しています。

たしかにそう言われて見てみると、どのシーンも手が細かく描かれていますね。

このポーズをとる必要があるのかは悩ましいが、美しいことはたしか

玉田
昔に比べると、かなり細かくなりましたね。担当目線からしても。

白鳥自身の動きもですけれど、回を重ねるごとに白鳥くんの周囲もどんどんスケールアップしていきますね。生徒会にはじまり、海外特殊部隊や最新鋭ロボだったり。

鳩胸
いかに白鳥を追い込むかってことばかり考えていますね。たかが露出狂のために、すごい人たちがめちゃくちゃ動いたら面白んじゃないかと。

そうした追い込みをかけることで、いわゆる「キャラが動く」ということはありましたか。

鳩胸
それ、よく言うじゃないですか。「キャラが動く」って。僕、全然ピンときてなくて。
勝手に動くなんてあります? だって自分で描いてるんですよ。みんな、カッコつけて言ってるんじゃないかなって。

そもそも「キャラが動く」というのも、曖昧な表現ですしね。

玉田
編集者からすると、作品を自分で考えているわけじゃないので、話数を重ねるうちに「このキャラなら、こう動くんじゃないか」っていうイメージができあがるんですね。それはおそらく読者の方もそうだと思うんですけれど。そういうイメージができあがることかなと思ってはいるんですが。

鳩胸カッコイイですよね。めちゃくちゃ漫画家っぽい。いつか「これだったのかぁ!」ってなりたいですね。

あと作家さんへのインタビューでよく出てくる話として、「キャラは作家の分身」という話もあります。鳩胸先生自身も「脱ぎたい……生きてるって感じたい!」みたいな瞬間はあるんですか。

鳩胸
いやー、パンパンに着込んでますね。むしろ人より1、2枚着込んでます。寒がりだから。白鳥くんが脱ぐから、かわりに僕が着ておこう……みたいな。僕と彼で補い合ってるのかもしれないですね、服の量を。

ちょっと何言ってるのかよくわからないですけど、キャラクターと魂で繋がってるみたいな、いい話ですね!



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©鳩胸つるん/集英社
写真撮影:yomina-hare編集部

今回のゲスト

  • 鳩胸つるん

    『剥き出しの白鳥』著者

    愛知県出身、千葉県在住。2015年「ジャンプSQ.」で 読切『剥き出しの白鳥』を発表し、好評を博す。
    2017年12月漫画誌アプリ「少年ジャンプ+」にて『剥き出しの白鳥』連載開始。

  • 玉田純一

    集英社「少年ジャンプ+」編集部

    「ジャンプSQ.」編集部をへて、2017年より「少年ジャンプ+」編集部に所属。
    担当作は『剥き出しの白鳥』『スギナミ討伐公務員』『生者の行進』『見えっぱりシンドローム』『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 魔属魔具師編』(今春開始予定)他多数。