『ルーモア・ヒューモア』さいとう林子　大人のユーモラスな都市伝説

都市伝説の帰還、大人となったあなたのもとへ。

新しくできたマンションに、口裂け女が出るという噂があったのだ。
小学生の私は、通学路の途中にあるそのマンションが、とても怖かったのを覚えている。

今思えばメリーさんの何が怖かったのかナゾだが、彼らは時とともに忘れられていった。そして今再び――

祥伝社のwebコミックサイト「FEEL FREE」の新連載『ルーモア・ヒューモア』は、おなじみの都市伝説にユーモアをまじえ、現代調にリミックスした作品だ。
著者のさいとう林子（りんこ）氏は、これが初連載となる。

メリーさんは広島弁!?

地元を離れ、東京の画材店で働くサチは、引っこみ思案な性格で友達も少ない。
彼女に突然、一本の電話がかかる。

「新幹線でそっち行くけぇねー」と言う広島弁のメリーさんは、職場にまで電話をかけてくる。しかも距離はどんどん縮まっていく！

心の病かと診療内科を訪れるサチ。そこにもメリーさんからの電話が！

……と、サチ自身は非常に怖がっているのだが、広島弁で喋るメリーさんの声はどう考えても明るそうで、読者は面白味も感じてしまう。不思議なズレがある。
ちょっぴり怖い。だけど、クスっとしてしまう。この読み口は、クセになる。

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私達を映す鏡、「都市伝説」という存在