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新連載レビュー

マンガ編集者のマンガみたいな恋『少女マンガはお嫌いですか?』森田羊

yomina-hare編集部

少女マンガ編集者にふりかかるお約束の数々

いろいろな恋や愛のかたちを描く少女マンガ。
描くのは当然漫画家だが、彼・彼女らをサポートする編集者の存在も、作品にとっては大きい。
読者の“ときめき”がどこにあるのかを漫画家以上に考えている編集者は、いわば恋のプロだ。

運命感じる偶然の出会いなどなど、少女マンガのお約束が、少女マンガ編集者にふりかかる

「BE・LOVE」第10号から連載がスタートした森田羊(もりた・よう)氏の初連載作品『少女マンガはお嫌いですか?』は、恋のプロであるはずの少女マンガ編集者・神川小晴(かみかわ・こはる)が、少女マンガみたいな恋に振り回されるラブコメディだ

次々ふりかかる“少女マンガあるある”

少女マンガ誌「LOVELOVE」の看板作家・山田えみゅ(17)を担当する小晴。
「仕事中でも少女マンガが読めて幸せ」というくらいの少女マンガ好きだ。

そんな彼女に難題が。
新キャラのイメージがつかめなければ、続きは描かない! とわがままを言うえみゅのため、小晴はえみゅのイメージどうりのイケメンを探すことに。
都合よくイケメンが見るかるわけがない……と思った矢先、小晴は白衣に身を包んだイケメン薬剤師の沢木紫浪(さわき・しろう)と出会う。

このチャンスを逃すまいと、紫浪に取材を申し込む小晴だが「少女マンガは嫌い」と断られてしまう。
名刺をビリビリに破かれるという屈辱的な思いをした晩、小晴は居酒屋で紫浪と偶然再会する。

最悪の出会い、そして再会。読んだことある……読んだことあるぞぉ!

少女マンガのときめきを見つめ直す

イケメンとの最悪な出会いに、偶然の再会。そして嫌なやつだと思っていたのに、ふいにときめいてしまう自分。
少女マンガのような恋を、少女マンガ編集者の小晴が体験していく様子が描かれる。

紫浪に「頭ぽんぽん」させる小晴。自分がやらせたのにもかかわらず、ときめいてしまう

描かれるのは、どれも女子なら一度は憧れたシチュエーションだ。
けれど『少女マンガはお嫌いですか?』は、ただ“少女マンガあるある”をなぞっていくだけの作品じゃない。
それは小晴の原動力が「恋」ではなく、「大好きな少女マンガを、ひとりでも好きになってほしい」という気持ちだからだ。

最初から好きという気持ちに振り回されるんじゃなく、大切なもののために真っ直ぐな小晴。
彼女の姿は、ひとりの働く女性としても、同じ少女マンガ好きとしても憧れてしまう

そして、そんな彼女ですら気がつけばときめいてしまうほど、少女マンガに描かれてきた恋は、女子の心を奮わせるものだと深く実感する。

現在発売中の「BE・LOVE」11号には、2話が掲載中。あんなに取材を拒んでいた紫浪が心変わりした理由に、どこまでもトラブルメーカーなえみゅなど、物語は一気に加速。もちろんときめかずにはいられないシーンも満載。
第1話はWEBにて無料公開中なので、是非チェックしてほしい。



試し読みはコチラ!

©森田羊/講談社